過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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469:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:40:30.89 ID:m6szqZZ10
アイドルとは、まさしく虚像だ。
彼女達は、夢を見て、夢を生き、夢を信じている。
それが活力となり、輝きになる。理屈も捉え所も無いものが彼女達の糧であり、生きる道理なのだ。
470:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:43:00.57 ID:m6szqZZ10
「シトラスの香り、なんてよくシャンプーのCMとかで使われるよね。
まさにシトラスってのが柑橘類を指す言葉なんだけど、それらの皮に含まれる代表成分がリモネンって言ってね?
これを嗅ぐことでリラックスできたり、ドパミンとかの神経伝達物質をドバドバ出してくれたりするんだよねー♪」
ズラズラとくだらない事を並べ立てながら、アタシは手元のミカンの皮に指をかける。
471:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:43:43.89 ID:m6szqZZ10
「雷は、好き?」
472:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:45:41.41 ID:m6szqZZ10
「えっ?」
思わず顔を見上げる。
相変わらずフレちゃんの表情は、とても穏やかで、優しい笑顔だった。
473:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:48:40.17 ID:m6szqZZ10
「でもね?」
フレちゃんは、広場の方へ向き直った。
474:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:50:49.64 ID:m6szqZZ10
「たとえばさ――実は、雷も、友達が欲しいんじゃないかな、って、思うときがあるの」
真っ白い世界が瞬間的に訪れ、先ほどよりも激しい轟音が、東屋を切り裂いていく。
475:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:52:57.14 ID:m6szqZZ10
「その子の気持ちには、応えてあげられるからね。
なーんて、フレちゃんカッコつけすぎ? アハハ!」
「フレちゃん」
476:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 00:57:45.77 ID:m6szqZZ10
「シキちゃんがどんな風に思っていたとしても、アタシは手を伸ばし続けるよー☆ びよーん♪」
「フレちゃん――違うんだよ。もういいんだよ」
477:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 01:00:08.72 ID:m6szqZZ10
「シキちゃん、アタシね?」
フレちゃんの声が聞こえる。顔を上げることができない。
478:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 01:09:11.50 ID:m6szqZZ10
違和感の正体を探るため、自分の携帯を取り出した。
案の定、皆からの着信がすごい事になっている。その内容は――。
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