過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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612:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:02:25.80 ID:taHfCPeM0
「ところで、楓さんはどこまで知ってるんだろうね?」
彼女の言葉に、美嘉ちゃんがふと手を止め、天井を仰いだ。
「そういや、楓さん――自分がそういう、偉い人達の思惑に振り回されようとしてたの、知ってたのかな」
613:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:05:38.65 ID:taHfCPeM0
「ちょっとフレちゃん、さすがにそれかけ過ぎじゃ」
「いーよいーよ、楽しいし♪」
「だって見てよ、すごい事になってるよ? 血の海みたい」
「美嘉ちゃん、それこれから食べようっていうアタシに言う?」
「う――ご、ごめん、そんなつもりは」
614:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:07:49.51 ID:taHfCPeM0
「――周子?」
「どうしたの、周子ちゃん?」
「なんか、不思議やなって――こんな風に、当たり前のように皆で楽しく集まって、あーだこーだしてるのがさ」
615:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:11:43.23 ID:taHfCPeM0
「周子ちゃん――」
美嘉ちゃんのでっかい瞳は、心なしか潤んでいるように見える。
なんか、しんみりさせちゃった?
フッ、と鼻で笑いながら、奏ちゃんがコップを置いた。
616:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:14:50.76 ID:taHfCPeM0
「ちょ、ちょっと! 楽しかったなぁって、奏ちゃんなんかもう終わりみたいな雰囲気出してない?」
美嘉ちゃんが慌てて手を大きく振る。
「一員になれたどころか、奏ちゃんにしか出来なかったよ、アタシらのリーダーは。
周子ちゃんだって、すごい子が来たなーって、アタシの方こそ焦って自主練しまくっちゃったしさ」
617:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:18:51.51 ID:taHfCPeM0
「はいっ、焼けたよミカちゃーん☆」
必死にフレちゃんの携帯を取り上げて写メを消してる美嘉ちゃんに、フレちゃんがおもむろにお皿を差し出した。
「えっ? な、あっ――!」
618:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:23:05.77 ID:taHfCPeM0
「城ヶ崎さん。これを食べる事は、おすすめはしません」
「当たり前だっつーの」
フレちゃん、めっちゃ真顔になってる。アハハハ。
619:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:29:56.02 ID:taHfCPeM0
「あぁ〜、美嘉ちゃんがアタシの曲を歌ってくれたの、すごく嬉しかったよぉ。
感謝の印として美嘉ちゃんと一緒にたこ焼き食べたいよぉ。およよ」
「〜〜〜〜ッ!!」
観念したのか、美嘉ちゃんは正座に座り直し、腕をまくって鼻からフンスと息を吐いた。
620:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:30:36.86 ID:taHfCPeM0
(★)
アタシは、志希ちゃんのために身を粉にしてこのフェスに臨んだ。
彼女の分まで、アタシが結果を残すのだと、そういう覚悟でもって立ち向かうのだと。
621:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 01:31:38.59 ID:taHfCPeM0
(■)
リーダーらしい役目など、まるで何一つできた事なんてなかった。
それでも、皆が私を必要としてくれた。
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