過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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648:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:17:13.71 ID:vQzT5qlo0
速水さんは、どこだろうな――お、いたいた。
相手は――おいおい、あれって確か、武田さんっていうめちゃくちゃ偉い音楽プロデューサーじゃなかったか?
さすがに俺も一緒に付いた方が良いだろうか。
649:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:19:49.82 ID:vQzT5qlo0
階下の喧噪にかき消されそうな声が、後ろから聞こえた。
気のせいかと思えたが、振り向くと――187プロの、プロデューサーか。
何しに俺に声を掛けてきやがった。また何か企んで――。
650:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:21:48.00 ID:vQzT5qlo0
結局、あー、とか、うー、とか、要領の得ない言葉ばかり繰り返した後、そいつはその場をフラフラと去って行った。
何がしたかったんだ、あの野郎。俺をイライラさせるのが目的か?
これだけで、187プロの報復が終わるとは思えない。気を引き締めるべきだ。
651:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:24:34.03 ID:vQzT5qlo0
「その筋の組織というのは、どのような人達なのですか?」
「君が知る必要は無い。君の仕事は、LIPPSのステージを成功へと導くことだ」
俺が尋ねても、まるでとりつく島も無い。
652:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:26:32.45 ID:vQzT5qlo0
俺は激しく後悔した。
何を勘違いしたのか、親父はカツ丼の大盛りと、せいろの大盛りを別々に持ってきたのだ。
しかも料金はしっかり二つ分取られるという始末。
653:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:29:00.85 ID:vQzT5qlo0
立ち尽くす俺に向かって、服部さんは、その場で会釈をした。
俺も、軽く頭を下げた。
何と言って声をかけるべきか、かけざるべきか迷っているうちに、彼女はやはりその場で、控えめに手を振った。
654:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:33:41.03 ID:vQzT5qlo0
トイレから出ると、一般客の入場門も開放したらしく、会場のホールにはさらに大勢の人でごった返した。
これは敵わないと思い、足早にそこを立ち去ろうとしたが、元職場の部長に呼び止められてしまった。
見ると、どうやら傘下の会社連中にまで声を掛け、連れて来れるだけ連れて来たらしい。
655:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:38:25.74 ID:vQzT5qlo0
LIPPSの出番は、最後から二番目との事だった。
出番前の待機場所、ステージ入りする方法、持ち時間、捌ける方向等について担当スタッフから説明を受ける。
事前に打ち合わせた内容と変更点が無い事を確認して、俺は了承した。
656:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:40:54.02 ID:vQzT5qlo0
誰も通らない通路の手すりにもたれかかり、ようやくタバコに火を付けた。
遠くに見える高層ビル群とその手前の公園の木々をボーッと眺めながら、煙をブハーッと無遠慮に吐く。
あまり調子に乗って勢いよく吸い過ぎたので、少しむせてしまった。
657:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:43:15.38 ID:vQzT5qlo0
「あぁ――ちょうど今、行こうかなと思ってた」
「いやいや、蕎麦屋の出前じゃないんだから」
ケラケラと、塩見さんがからかうように笑う。
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