過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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712:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:12:35.53 ID:qh1EHTqN0
ただ、世間の評判はそういう訳でも無かった。
大会終了後、なぜLiPPSが失格扱いになったのか、という問い合わせが運営側に殺到したらしい。
ツイッターのトレンドでは、LiPPS関連のワードが数日間ずっと残っていたし、ネット掲示板でも抗議スレが1〜2時間に1スレ消化される始末。
713:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:13:12.92 ID:qh1EHTqN0
あの時は確か、三回くらい殺害予告された。
今、同じ事をこのスレで行ったら、俺は2、30回は殺されているだろう。
ありがたいと言うべきか、何というか――。
714:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:16:10.26 ID:qh1EHTqN0
LiPPSはフェスで勝てなかったものの、その話題性と期待感からより一層の注目を浴びた。
一方で、彼女達は346プロのたった一枚の切符を、ふざけた理由により台無しにした。
そして、俺は彼女達のプロデューサーだ。当然、事務所側からの追及は避けられないだろう。
715:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:18:44.84 ID:qh1EHTqN0
「先日の一件だが」
椅子に腰かけたまま、美城常務は机の上で手を組み、俺を睨み上げた。
「あのLiPPSのステージは、担当である君の責任によるものと解釈して構わないのだな?」
716:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:24:27.43 ID:qh1EHTqN0
困惑しながら事務室に戻ると、アリさんがにこやかに手を振って俺を出迎えた。
やられた――彼は、全て知っていたのだ。
717:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:26:11.93 ID:qh1EHTqN0
『アイドル・アメイジング』が終わって直後、LiPPSの世話は熾烈を極めた。
話題が話題を呼び、あらゆるメディアからインタビューや番組出演のオファーが殺到したのだ。
その対応だけでも大変だったのに、年始のアイドル大運動会なる特番では、その年最も世間を沸かせたユニットとして、やはりお呼ばれされた。
718:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:28:38.35 ID:qh1EHTqN0
今西部長に根回しをしたところ、それが耳に届いたのか、直接常務に呼ばれる事になった。
「私も、考えていたスポットが無い訳ではない」
719:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:29:46.54 ID:qh1EHTqN0
「愛していないのか、ですか?」
俺は、美城さんの次に続く言葉を予想し、尋ねた。
彼女はその姿勢を崩さぬまま、沈黙を貫いている――どうやら当りらしい。
720:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:34:17.68 ID:qh1EHTqN0
十中八九、ヤァさんから漏れたのは容易に想像できた。
そして案の定、最も反対の意を示したのは城ヶ崎さんだった。
俺のデスクを悔しそうに何度も叩くので、その上にあるコーヒーが零れてしまったが、彼女は意に介さない。
721:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:36:51.39 ID:qh1EHTqN0
今の彼女を納得させるのは難しい――しかし、反論を封じるのは、それほど苦ではなかった。
「意外と何とかなるもんだって、教えてくれたのはそっちだろう。心配するな」
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