過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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53:名無しNIPPER
2018/02/21(水) 20:52:56.68 ID:EbH6t7MA0
 駅前には物寂しそうにした海未がいた。
 声をかけるのに戸惑ってしまいそうなほど、儚く消えそうな彼女の姿に思わず息を呑んだ。
 唐突に飲みたいと言ってきた海未、お説教の一つや二つは覚悟をしていたんだけども。
 どうしたものか迷っていると、彼女の方からこちらに向かって来た。

「絵里」
「ああ、海未」
「どうしたんですか? 何か迷いが見えますよ」
「それは私の台詞よ海未、あなたこそいつもの覇気が感じられないわ」

 敵いませんね、と海未は言う。
 彼女は肩をすくめながら首を振ると、

「お見合いをするんです」
「それで元気がなかったのね」
「ええ、あまり気が進まなくて」

 海未の表情には陰がある。
 いい相手だと良いわねとか、相手の顔を見る前に断ってしまえばいいとか、
 同情するような言葉はいくらでも浮かんでくるんだけど。

「でも、どうして私? 言っておくけど、お見合いする相手に突きつけるような人生経験なんて積んでないわよ」
「もし結婚などということになれば、飲み会に参加することなど許されないことですから」
「あんじゅも言ってたわね……そんなこと」




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