過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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842:名無しNIPPER[sage]
2018/10/21(日) 08:18:18.86 ID:D28Bt0ie0
 自分より優れている女性とか存在しないんじゃないかって、
 まあ、そんな思い上がりもしていたからこそ、
 絵里の何も知らない後輩扱いというのに多少は癪に障る部分があったことは、
 ここで白状しておく。
 

「私、アイドルになるために必死になって昔から練習してきたんです」

 無意識に人の感情を逆なですることには慣れていても、
 人に悪意を向けられることに関しては異様に鈍感な彼女は、
 何を言っているんだろうといった面持ちで首を傾げている。
 長い付き合いになっているから今となっては分かるけど、
 敵意を向けられたところで、その敵意に基本的に興味がないから、
 ダメージが少ないというのは絢瀬絵里最大の美点だと思う。

「本当に修練を重ねたアイドルというものがどのような動きをするのか
 そこでよーっく見ていてください」

 過去を振り返ってみればとっても悔しかったのだ。
 自分と同程度か、認めたくはないけどそれ以上の才能を持った人間が、
 上に立ちたくないとか、相手が負けちゃったら可哀想とかいう感情のもと、
 生来の優しさで実力をまったく発揮できないというのが。
 良いというべきか、悪いというべきか。
 おそらく後者ではあるのだろうけれど、
 この日を境に私はレッスンやら色々なものにおいて遠慮することが無くなった。
 トレーニングをするとなればオーバーワークギリギリまで取り組むし、
 知識や教えを請う必要があれば、相手が苦笑いをするまで追い込む。
 全力で取り組むのはともかく、
 周りに合わせることを忘れてしまったという点では、
 A-RISEのリーダーとしては致命的な欠点であったように思う。
 輝かしい実績を残してそのまま卒業するはずであった英玲奈やあんじゅには申し訳無さでいっぱいだ。


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