過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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891:名無しNIPPER[sage]
2018/11/02(金) 21:06:22.14 ID:eX+5W8zo0
 病院に運ばれた時にはすでに事切れる寸前だった……というより、
 おそらくもう死んでいたんじゃないかみたいな反応でした。
 多少状態が回復して危篤状態とされるのが適切である――
 もうすでに祈るしかないレベルの重篤さであり、最悪のことを想定しなければならない
 そんな事を考えたときでした。

「でも、絵里は必ず目を覚ます、死ぬとか、そんなことはありえない――」
 
 ツバサさんはそこで言葉を切ってから、少しだけ声を詰まらせたあとで、

「まずは……私たちはやるべきことをやらなければいけない。
 ただ生憎私はアイドルであるので、そっちにもう優秀な人間を送っておいたわ」
「来る気配が……ん?」

 事務所のドアが開き、そこから顔を見せたのは。
 たしかにまあ、なんというか私の知る限り優秀だと判断できる面々。
 私が一息ついてからツバサさんに電話をかけることを予測し、
 自分が反応するまでこの場で待機をしていた滑稽さについては考慮しませんが、
 権力者に顔が利くという観点で言えば、これほど頼りになる方々もいませんね。

「じゃあ、あとは任せたから。こっちのことは任せておいて? 穂乃果さんもいるし、和木さんもいるし、
 海未さんが暴れるようなことがあれば、弟になんとかして貰いましょう?
 だいじょうぶだいじょうぶ、万が一海未さんの処女が……あ、これ秘密だった、ごめんなさい」

 最後にとんでもない爆弾を投下してツバサさんからの通話は切れました。
 折り返し電話をかけたい所ではありましたが、鞠莉さんがはよ支度しろと言わんばかりに見ているので、
 ものすごく後ろ髪引かれる思いで移動の準備を始めました。
 芸能事務所は時間に関係なく、顔が利けば挨拶ができるものなんです。
 労働基準法? 芸能人は労働者ではないので関係ないのです、ええ、まったくもって。


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