過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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965:名無しNIPPER[saga]
2018/11/19(月) 19:47:04.02 ID:0yATqnax0
 意識は飛んだはずなのに、やけにクリアに声が聞こえてくる。
 ユッキが苦笑いを浮かべながら口元に手を当てて静かにするように言うので、
 私もついついそれに倣ってしまう、どうやら彼女が何とかしているらしい。

「お姉ちゃんはいつでも、自分を責めます。ほんとう、いらないことまで、
 私にとってはほんとうに過去のことなどどうでも構わないのです、今があるなら
 私のことを想ってくれる姉がいて、友人がいて、幸せに過ごしています
 いまさらこれ以上何を求めようと言うんですか」
「でも、だからといって自分を犠牲にしても誰も喜んだりはしないのよ
 ――絵里があなたを苦しめるのと同じように、あなたも絵里を苦しませている」

 耳に入った言葉は酷く冷静で、
 今まで話していた綺羅ツバサとは別人のように感じられた。
 どちらかといえば亜里沙を侮蔑するような態度を取ってる。
 そんなことはないって叫びたかったけれど、心の中ではツバサのほうが正しいって分かってた。
 ――だって、好きな人が身を粉にしてまで一生懸命いたら、見ているこちらも辛い。
 誰か一人が犠牲になる必要なんてないのだ、人は思いあって寄り添える存在なんだ。
 って、ユッキは耳元で言ってる、私の思考を改ざんしないで欲しい。

「ならば、どうすれば良いのでしょう? アドバイスを頂けますか?」
「ええ、あいつらと決着をつけましょう。過去のしがらみを超え、
 未来に寄り添える姉妹であるために……も?」

 ん?

「あの、亜里沙さん? そんなふうに抱きしめられてしまうと、
 スタイルの差が如実に感じられてツバサさん辛い」
「ようやく見つけました……初恋の人」


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