過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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964:名無しNIPPER[saga]
2018/11/19(月) 19:46:31.08 ID:0yATqnax0
「おばあさまが言っていた言葉の意味がわかった気がするの
 あの人は人の感情というものがわからない人だって」
「――迷惑をかける人間はノイズ、か
 その人たちは今何をしているのかは絵里は知っているの?」
「そういえば……私が家を出るきっかけになったのって
 あの人達が亜里沙のところに来るって言って……!?」

 ツバサの目が釣り上がったし、おそらく私も同じ表情をしていると思う。
 自分自身の迂闊さもそうであるし、何故今まで放っておくような真似をしていたのか、
 泣きそうだった、叫びそうだった、辛かった、頭を抱えたかった――!
 あの子はまた自分を犠牲にしてまで私を守ろうとした! それを姉である私がまた甘えようとした!
 
「エリー、心配しないで……今はあなたはゆっくりと休むべきよ
 ――少し話題を変えましょうか」
「ご、ごめんなさい……ごめんなさい……」
「いいの、あなたに甘えられるなんて、ほんとちっちゃい胸でごめんなさいね」

 手で顔を覆って泣き喚きたかったけど、ツバサが強制的に胸に抱きとめてくれた。
 ちっちゃい子どもみたいにわんわん叫びながら、情けなくて、本当に自分が情けなくて、
 これでも亜里沙の姉をしていたとはとても言えなくなるような事実に気がついて。
 いくら謝れば良いのかは分からないけれど、どれほど言葉を尽くしたところで亜里沙は笑いながら、
 昔のことは忘れました絢瀬絵里のようにと言って、なんにも気にしない風を示すのだ。
 どれほど自分が甘ったれていていたらなかったのか思い知った私は、やがてガクッと意識を失った。
 あの――いくらなんでも入院患者にスタンガンはないんじゃないでしょうか、和木さん……。

「和木は見るに堪えません」
「……いつからいたの? というより、なんで人の気配を隠蔽できるの?」
「ツバサさんが私の恩人だったんですね……私はすっかり恩人は男性だと」


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