過去ログ - タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part6
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798:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/02(日) 23:56:54.68 ID:GHIGXuIm0
この世界は文明のレベルでいえば中世といったところだが、小さい星なのか重力が地球よりはるかに小さいものだった。
また、飛ばされるだけあって、この世界の人々の見た目は元の世界の人間とほぼ同じだったが、唯一つ大きな違いを挙げると、この世界の人は5本の指を器用に動かすことができなかった。
要するに、自分はこの世界の人よりはるかに力が強く、手先も器用だった。
死んでもいないのに異世界に転生してチートな生活を送る―――どこが更生プログラムなのかは分からないけど、まあ悪くないものだとそのときは思った。

そんな自分のもとに、程なく王様なる存在から呼び出しが掛かった。

「そなたの力は伝え聞いておる。是非その力を我らに貸してほしい。勇者として魔王を討伐してはくれないか?」

やっぱりそう来たか。ベタ過ぎる展開だけど、せっかくのチート能力は役立てなければ意味がないからな。
とはいえ、その後の展開はベタといえるものではなかった。
まず、王様から「酒場で仲間を募って魔王討伐に向かってほしい」といわれていたのだが、酒場で赴いて一緒に魔王を倒したい人がいないか尋ねてみたものの、周りの者は自分を遠巻きに見るばかりで誰も志願はしなかった。
無理もないことだろう。
桁違いに力が強く手先も器用という噂は国王の耳に達するほどには広まっているのだ。
歴戦の兵が集まる王都の酒場で噂になっていないはずがない。
誰がそんな不気味な存在と旅をしたいものか。
仕方ないので、自分ひとりで魔王討伐の旅に出ることとした。

しかし、その判断は決して致命的ではなかった。
この世界に侵攻する魔物は、この世界の人間の能力に対抗できる程度の力しか有していなかった。
この世界で桁違いの力を誇る自分の敵ではなかった。
草原の雑魚は勿論、“四天王”を自認する奴らもあっけなく自分の前に倒れていった。


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