過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
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207:名無しNIPPER[saga]
2018/12/19(水) 16:15:37.32 ID:JuDb21/q0
 ツバサが胸を張って断言する。
 自信満々と言った風の声色に思わず頷いてしまいそうになるほど、
 彼女の仕草や表現は優れていてカリスマ性にあふれていた。
 これが自分の妄想を私に押し付けていると分かってさえいなければ、
 純粋に頷きながら彼女の話を聞いたと言うのに――
 ひどく残念な人を見る心持ちで、さらにツバサの発言を促した。

「絵里は見た目だけは頼れるお姉さま系じゃない?
 背も高いし胸も大きいから相手がドギマギとさせてしまうような色気っていうものをアピールしてみたらどうかしら?」

 要約:色っぽいお姉さまだと弟さんから思われたい。
 仮に彼に対して効果がある選択肢であったとして、
 ツバサがどのように変貌するのかは私が追求することではないにしても。
 元々フランクで仲良くなるきっかけ自体はハードルの低い彼女ではあるけれど、
 そこから仲良しに至り、さらには恋人になるためには難関が多く待ち受ける。
 自分がそれを乗り越えた自覚はないけれど、雪姫ちゃんが言うには乗り越えたらしい。
 こうなりたい私という感覚を自分があまり持ち合わせていないのは把握しつつあり、
 誰かの理想型が他人から見た絢瀬絵里という存在であるのは――
 私がどうもうこうも言えない。
 不意に気がついてしまったのだけれど、
 自分自身というものが誰かから観た風評でしかないというのは、
 気づいてしまえばカラクリは単純。
 亜里沙やツバサや理亞ちゃんがいう絢瀬絵里像は頷ける部分があっても、
 必ずしもすべて私自身を分かっていての判断ではないのだ。
 そりゃ、私だっていくら分かっているとは言ったところで、
 亜里沙やツバサとかのことを何から何まで把握なんぞできるわけはない。
 彼女たちがどのような人物かなど”誰か一人”が判断する問題ではなく、
 自分というフィルターを通してみた彼女たちがどんな人物であるかなど、
 半分以上思い込みであるという可能性すらある。

「もう少し指導をしてみて欲しいわ
 私も頑張ってみるけれどイメージだけでは難しいから、
 お手本が欲しい」
「私に色気なんてないでしょ」
「お願い、イメージの取っ掛かりにしたいから
 こう、極めて理想的で頼りがいのある姉キャラを見せて欲しいわ
 ほら、私もやってみるし」
「ふむ……まあ、行動を伴ってみれば参考にもなるか
 あなたもダメ出ししても構わないわ、
 指摘するのならばやる度胸があるということだものね?」


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