過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
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220:名無しNIPPER[saga]
2018/12/22(土) 19:50:23.86 ID:0qrvKHZY0
 通話の相手は西木野真姫。
 LINEなりなんなりでは既読になることもなく、
 もしかして避けられてるのかななんてネガティブになる。
 その前にメールとかでアポイントでも取ればよかったかなと、
 しても意味のない後悔をしてしまったり。
 長いコール音の末、諦めてしまおうかと頭によぎった瞬間
 奇跡でも起こったかのように通話が無事につながった。

「エリー」

 私の名前を呼ぶ真姫ではあったけれど、
 寝起きであるのか、それとも不愉快な出来事でもあったのか、
 私が電話を掛けてきたからそうであるという可能性は放り投げた。
 連絡を取れないにもかかわらず急に電話を掛けてきて――なんて真姫が考える可能性はなくもないけれど。

「……ごめんなさい、ほんとうは出てはならなかったのよ」
「そうかなと思ったんだけど、あえて空気を読まなかったわ」
「あなたらしいわ、やっぱり穂乃果の強引さに通じるところがある」
 
 暗い気持ちを抱えているのか、
 辛い出来事でも体験してしまったのか、
 それともその両方であるのかは私の知るべきことではない。
 消沈していると言わんばかりに声色も庇護欲を誘うような弱々しさで、
 ちょっと気を張っていないと泣いてしまいそうと言わんばかりの真姫に対して、
 強い気持ちを抱えた私は励まそうと口を開こうとし、

「みんながそれぞれに何かをしようとしているのは
 エリーもなんとなく分かっているわね?」

 海未のことはμ'sのみんなに深い影響を与えていることは、鈍い私でもよく分かっている。
 花陽だけは普通にLINEをすれば返ってくるけれど、
 返答が数日遅れであったり、忙しいからメッセージは控えてと拒絶をされてしまったり。
 仕事で忙しいであるとか、誰かが問題を抱えて連絡が取りづらくなることはあっても、
 今のように断絶に似た――問題の解決がいつになることか想像ができなくなるような、
 μ'sに亀裂が走ったというのは過去に例がない。
 
「どちらかの一助になるのはマナー違反なのよ
 海未にも私はお世話になっているから――
 本音を言えばエリーに協力したいけれど……」


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