過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
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387:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/27(日) 16:09:46.42 ID:hEUd3Ks10
 何を言われているのかと認めたくない要素も多分にあって。
 でも、思い返して見るならばいくらでもその事実を察せられる自身も居て。
 いつになく焦燥したふうな妹に、ことりの問題を解決しようと努力に励んでいることを
 指摘などされないように極めて明るく振る舞い。
 隠そうとしたところで既に私が余計なトラブルを抱えて奮闘していることなど、
 とうにお察しだった妹に「しばらく家から出ないでください」と冷酷な口調で言われ、
 バレることはないだろうと高をくくり、平然と行動した結果知りたくもない現実を知る。
 自身の迂闊さもそうであるし、
 私に知られないように行動をしていた亜里沙やおばあさまの行動を無に帰すような、
 無神経に伝えられた言葉もそうであるし。 
 ――とにかくどのような経緯かは分からないけれど、
 園田海未の家に行くという目的だけは覚えていたらしい私は、
 顔面蒼白で来訪をし、彼女の家でしばらく過ごしたという事実だけはなんとなく認識している。
 食事をしばらくしていなかったという記憶はあるけど、
 なんとなく無難に園田家に馴染んでいたような気もする。
 よく覚えているのは、迎えに来た亜里沙と希に念入りに暗示をかけられたことだけ。
 滑稽にもその行為により私は元の生活を取り戻し、
 今はその行為の結果、体調不良を抱えているという――



 見覚えのあるベッドに身体を預け、
 意識を取り戻したあとしばらく、雪姫ちゃんに声を掛けてみる。
 ともすれば長い付き合いになる彼女も、
 希の暗示から解放されつつある私が記憶を取り戻していることを察し、
 おずおずとこちらに気を使うように顔を出してくれる。
 朱音ちゃんであるとか、リリーちゃんであるとか、
 そのあたりのメンバーと同じ年であることは事実なんだけれども。
 幼少期から大人に揉まれ続けていたことも手伝い、 
 私みたいなBBAの機嫌を伺うことなど造作も無いこと。
 そうさせてしまう私の至らなさを反省しながら、
 極めてにこやかに呼びかけてみる。

「ごめんなさい、また倒れちゃったのね」
(絵里お姉さん……”どこまで”思い出されていますか?)
「そうね、過去に澤村絵里であったことくらいまでは」
(それ以前は?)
「ありとあらゆることを――たぶん、忘却された記憶が次々と出てるんだと思う」


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