過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
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456:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/11(月) 19:40:49.53 ID:xZkV+3KQ0
「それが何故異性の恋人への執着に向かわないのか」
「もしかしたら――私にとってあまりに困難で諦めるほかない事象が、
 異性の恋人を作るということなのかもしれない」
「お互いに本当に異性には縁がないわね……」

 あらゆるループを繰り返しても、
 異性の恋人のひとりも出来たことがない私たちは顔を見合わせつつ。
 道を歩く高校生くらいのカップルを見ながらツバサが口を開いた。

「私の母の妹の娘が竜宮雪菜というのよ」
「それって、あなたが私に偽名で名乗ったときの」
「何の因果かしらね……?
 私に弟がいないっていう事実はたぶん、私がここに来て一番つらいことだった」

 抗議の声が上がりそうではあるので、白状してしまうけど。
 私の亜里沙の好き具合と、ツバサの雪菜クンの好き具合はよく似ている。
 どちらが上というと血を見るまで殴り合いになってしまうから言わないけど。
 
「写真を見るまで信じたくはなかった。
 自分と身長は変わらないのにバストサイズが10センチくらい上という事実を」
「……女装したときの公式プロフィールのバストサイズが同じっていうのが、
 なんともコメントに困る内容ではあるわね」

 男性としても女性としても小柄な方の身長でありながら、
 現在の私やツバサなどを軽く凌駕するバストサイズ。
 きっと彼女の前でバストサイズで女性の価値は決まらないと言えば、
 たとえそれがあらゆる世界で正しい絶対的真理であろうとも、
 負け犬の遠吠えにしか聞こえないでしょう。
 
「絵里……しばらくしたら、彼女に会いに行きたい」
「そうね、私の顔を忘れたなんて言ったら、殴らないと」
「どっちかって言うと、エマちゃんを連れて胸を揉ませたほうが思い出すかも」
「誰も得しない結果になったらお酒でも飲みましょう」
「強いお酒が良いわ、すべてを忘れられるくらいに」

 果たして、竜宮雪菜さんという少女が一体私たちにどんな境遇をもたらすのか。
 でも、エマちゃんの胸を揉んでツバサや私を思い出すというストーリーは、
 どうあがいても姉弟の再会を彩らないので止めて頂きたい。


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