過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
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523:名無しNIPPER[sage saga]
2019/03/04(月) 20:29:38.93 ID:x5hn4Fkn0
 久方ぶりにやってきた秋葉原駅は人で溢れていた。
 何度も訪れた電気街の方の片隅にヒナタプロジェクトは存在し、
 両親から独立したい願望があった私は別の駅近のアパートを借り、
 そこから常に出勤していた過去がある。
 以前までのように自社ビルの中に開発室がある贅沢仕様ではなく、
 マンションを二部屋借りて開発室と生活室に分け、
 生活室ではヒナとかなり友好的に交流していた。
 主にソフト開発は私が行い、ヒナの妹である朝日ちゃんとも仕事をする。
 過去のループでの記憶の保持のためか、
 この世界での私の記憶が多少混濁していて、
 朝日ちゃんの姿が以前までのちっちゃい彼女しか思い当たらない。
 そうではなかった気はするけど、思い出すことも出来ないので
 とりあえず謝罪をの言葉を心のうちに秘めながら道のりを進む。
 
 高校時代には幾度ともなく訪れた秋葉原。
 UTXがあるからという理由もそうであるし、
 綺羅ツバサと幼なじみであった時には頻繁にここで遊んでいたりもした。
 彼女が感慨深そうに自分がUTXに入学してなかったらどんな人生を歩んでいたのかしら? 
 なんて問いかけ言葉が出なかった私は、
 自分の仕事が無くなってしまいそうの一言しか返事をすることができなかった。
 スクールアイドルとしての原点はやっぱりツバサであると思う。
 過去において素人にしか見えないと暴言かましたけど、
 それを改めさせ真摯に向き合うようになったのもA-RISEがキッカケ。
 自分のレベルを認識したことにより、
 思いのほか自虐的なネタをかまし怒られるようになったのはご愛嬌だけど、
 お高くまとまっている私よりは親近感が湧くようになったのでは?
 海未とか真姫はSっぽい私のほうが良いと不評ではあるけど、
 さすがにあれはキャラ作りの様相が強いので、今後の披露は控えたいところ。
 いわば、穂乃果にとってもそうだし、
 私にとってもA-RISEが――というよりツバサがいなければ
 きっと、もっとアレな人だったんだろうなあ……と思う。
 口が裂けても言わないけど。

「ヒナがどれほど、家庭の事情を把握していると思う?」
「会うことを受け入れた以上はある程度は」

 心労が溜まりそうである会話をしに秋葉原へ来た。
 マスコットキャラ以上の扱いをめったに受けないヒナが、
 私たちが考える通りオトノキや支援を続ける会社のことを
 どこまで把握しているのかは疑問符がつく。
 希望的な観測を抱けば私たちの心配は全て杞憂であり、
 絢瀬絵里と会いたいがために細かい事情を話さずにいた可能性もある。
 ただ、私の卒業以降オトノキの生徒が爆発的に増えた記録はなく、
 ラブライブなどのイベントごとで著しい結果を残したわけでもない。
 そのような廃校寸前の高校を支援することに対して、
 世間では不況と呼ばれて久しい昨今、どのような風評を得てしまうのかは想像に難くない。


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