過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
1- 20
636:名無しNIPPER[sage saga]
2019/03/31(日) 18:27:53.02 ID:VCM1jx2z0
「ほら、わからないあなたの気持ちが、のところ」
「花陽ちゃんがなー、素っ頓狂なー、歌詞がなー」

 希の目が泳いでいる。
 何事か相談しに来たのは分かっているけれど、
 希が持ってくる話はだいたい大した話じゃない。
 そしてなにより、希が持ってくる話の大筋を私は理解している。
 あいにく希のことでわからないことほとんど無いし。
 昔なじみでもあるし、ことあるごとに親友やっている私としては、
 手に取るように分かる、距離が近いツバサや理亞のことはさっぱりなのに。

「恋愛したんだってね? 私にそういったわよね?」
「も、もちろん――い、いやー、痛かったなー」
「経験もなかったのに?」
「エリち、な、なんで……?」
「いや、希の発言を振り返ってね、確かに体験時の話は聞いたんだけど、
 その前のデートとか、付き合い始めの馴れ初めとか、愚痴や不満を聞いてないなって」
「そ、それは、どのループでも処女だったエリちに失礼やんなって」
「経験の話はいくらでもするのに? 凛が真姫に話した思い出エピソードみたいな話を?」
「ごめんなさい、土下座でいいですか?」
「私のほうが謝るべきなのよ」

 話を軌道修正。
 希は自身を悪いと思ってばかりいるから、
 こうして私がガス抜きしてあげないといけない、私がそうできないと
 希は常に病んだ方面に加速してしまうし。
 親友の顔を見て女子高生みたいに若々しいであるなと感想を抱きつつ、
 どう考えても学生と姉妹みたいな関係にしか見えないけれど、
 本当に彼女が言う通り熱烈な信頼を持って接せられている教師であるのか――

「わからないあなたの気持ちが、花陽に対してのセリフじゃないでしょ?」
「い、いやー、なんでこんな歌詞を作るんかなーっていう
 花陽ちゃんへのメッセージをね?」
「私の気持ちが、分からないってことなんでしょ?」
「……ウチは、真姫ちゃんや海未ちゃんが考えない――
 どうしても女の子相手っていうのを意識してしまうからね」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
782Res/1154.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice