過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
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744:名無しNIPPER[sage]
2019/06/16(日) 15:26:53.00 ID:EN97AfiJ0
 妹に脇腹のあたりを小突かれる。
 ことりの記憶が目覚めようとしているのであれば、私は積極的に戻してあげたいと思っていた。
 ブラックな部分まで元に戻られてしまうと、
 私の精神的な安定が保たれなくなるんだけれども、
 だからといってもとに戻ることまでは止められない。
 記憶を検索をするみたいに調べてみると、
 希が呪いをかけるような現場にはだいたい私が隣に立っているのである。
 ことりがブラックになる現場にもいたようで、
 むしろ私がブチ切れたからこそ希がそんなことをした、
 みたいな映像が脳内に浮かび上がって困る。
 唐突に苦笑をして頭を抱えそうなばかりに俯いた私に、
 見上げるような感じで心配そうな目を向ける妹ではあったけれども、
 心配をされてしまうと姉のメンタルが折れかけてしまうと気が付き、スネのあたりを蹴り飛ばす――悶絶するほど痛い。

「ことりならどんなデザインにする?」
「なんだろう今まで全然思い浮かばなかったようなものが
 泉が湧き出るみたいに浮かんでくる……」

 紙とペンをご所望であったみたいなので、
 黒澤サファイアさん提供のスケッチブック(異次元から出てきた)をことりに手渡し、
 みるみるうちに聖良ちゃんの衣装が出来上がった。
 監獄でムチでも振っていそうな黒を基調とした衣装が出来上がり、
 それを見た私たちはこれを鹿角姉妹が着たらとても映えそうな衣装だなと思った。
 衣装というよりもボンテージに近い感じで、
 スクールアイドルとしてはこの衣装は着られないかもしれないけれども、
 さらし者になるような牛柄のビキニを着させられるよりは鹿角聖良ちゃんに似合っているような気がした 。
 活動期間としては少なかったけれども、
 かつては絢瀬絵里と鹿角理亞の二人で純白の衣装を着て活動をし、
 もうすぐ死ぬんですか? 死装束ですか?(by朝日さん)と突っ込まれた経験もあった。その時の理亞のあだ名は大天使。
 ちなみに私の衣装を見て一時期ツバサも真っ白な衣装を着ていた、
 当人いわく死装束であったらしいけどあいつは何があっても死ぬ要素がない。

「なんだかわからないけれど、姉妹で歌ったら
 こんな感じかなって思った」
「ありがとうございますことりさん、大切にします
 いつか姉妹で歌う機会があれば、この衣装を身につけたいと思います」
 
 そして何しに来たのか忘れてしまったみたいに、聖良ちゃんがそのままスタコラと退場し、この場には南ことりと絢瀬姉妹が残った。

「ねえ絵里ちゃん」
「何かしらことり」
「ちょっと椅子になってもらえるかな? いいデザインが思いつきそうなの」
「それは私が椅子にならないと……ダメみたいねわかった、
 ちょっと亜里沙、この椅子一人用だから、あなたまで座る必要ないから」

 あくまでもピュアピュアなふたりの椅子になった私。
 その後、列を作って、みんながみんな私に座りたがったけれども、
 私が椅子になっている最中に、愛されていますね、
 という理亞の言葉は聞かなかったことにした。


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