過去ログ - 【オリジナル・安価＆コンマ】宇宙を駆ける者たちの物語
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147:名無しNIPPER[saga]
2019/01/24(木) 00:17:15.89 ID:grERcTEw0
「…動けねぇ」

「仕方ないよ…。子供で怪我人だけど、君は宙賊だ。自由にさせたら何をするか分からない」

「一理あるな。…うぅ〜…」

もぞもぞと身体を動かす子供。じっとしているのは嫌なのだろう。気持ちはよく分かる。

「…じゃあ、質問に答えてもらおうか。何で、あんなところで轟沈しかけてた？」

「分からねぇ。急に襲撃されて、皆死んだんだ。…いや、笑い声が聞こえたな」

「笑い声？」

「ああ。心底人殺しを楽しんでいるような、そんな声だ。大好きなおもちゃで遊ぶように、あいつは笑ってた」

これ以上、この質問に関する言葉を発することは無かった。何者かに襲撃されたということ以外、分からずじまいだった。

「協力どうも。このことは火星の軍にでも報告しとくよ」

「けっ…。どうせ、殺されるんだろ。一思いに殺っとくれ」

子供の言う通り、宙賊に与えられる刑罰は非常に重い。

良くて無期懲役。ほぼ１００％、死刑判決が言い渡される。子供も大人も皆、平等に。

だが、この子供がどうなっているか知っているのは、この船のクルーだけだ。

隠し通すことが出来れば、新しい未来が待っているかもしれない。運が良ければ、だが。


１：とっとと引き渡す。
２：まだ改心するかもしれない。クルーになってもらおう。

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