5: ◆CaWSl75vrE[saga]
2015/06/28(日) 03:19:46.46 ID:823VgtnL0
ある暖かい冬の夜。すでに他の駆逐艦の子達は寝入り、戦艦や空母、人間で言うところの大人に当たる者達も床に就き始めているような時刻。
が、ただ一人の駆逐艦は、その例外だった。
「………すーっ、はぁ……」
提督の私室の前で、何かを決意するように深く息を吐く秋月。そのシンボルである鉢巻をきゅっと締め、自らに気合いを入れ直す。
「……………」
コンコン、という小気味良くドアをノックする音。短くも寸分の狂いなく刻まれるそのリズムは、彼女の礼儀正しさが表れているようにも思える。
「入っていいよー」
間の延びた声でそう帰ってきたのを確かめ、もう一度深呼吸をしてからゆっくりとドアを開いた。
「し、失礼します」
これからやろうとしていることへの緊張に、なんとも言えないようなぎこちない表情で顔だけを覗き込ませる。そんな秋月を迎えたのは、提督の優しい微笑みだった。
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