【R-18】由比ヶ浜結衣はレベルが上がりやすい
↓ 1- 覧 板 20
153:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage saga]
2015/09/09(水) 22:38:15.31 ID:drvI9ANe0
学食は幸い屋根伝いに向かうことが出来たので俺達は濡れ牛と濡れドナドナにならずに済んだ……屋外を通りさえすればぬかるみで転んだフリして逃亡したりとか、牛くんの拘束が緩む可能性もあったろうがそんなドラマか映画みたいな逃亡劇をこんなしょうもないところでする気にもなれなかった。や、良い経験になった可能性は否定しないが。
入り口に辿り着く頃にはもう逃げる気も逃げられる気配もなく、牛くんに先導される形で俺は久方ぶりに学食へ足を踏み入れた。
案の定溢れかえる人々の川に辟易したが、先行する牛くんの威圧感が人波を切り裂き何の抵抗もあらんとばかりに進めてしまう。牛くんは重戦車だった……?
程なく目的地に着いてしまったのか……否、牛くんが止まるより先に俺の視界は由比ヶ浜の姿を見つけてしまった。二人の友人――見知らぬ女学生と、例の猿くん――に囲まれ楽しそうに談笑する彼女の姿が何時かのトップカーストでの光景と被り、俺の胸は静かに軋んだ。
由比ヶ浜は俺……というか牛くんの姿に気付くと、
「あ、牛くん! 用事って何を……え?」
しかし挨拶を果たせず、俺の姿を確認してその表情を淡く驚きに染めた。どうでもいいけどお前も牛くん呼びなのな……予期せぬシンクロニシティ、ちょっと嬉しい。
「ヒ、ヒッキー!? え、どうして、う、牛くん!? 何がどうなってるの!?」
はわわ!ヒキが来ちゃいました!とでも言わんばかりの由比ヶ浜の様子に周囲の視線が痛い……のもあるが、殊更驚いているのは取り巻きの三人だった。
まぁ分からないでもない。こういう由比ヶ浜のオーバーの反応は極一部でしか見れない……それこそ昔日の三浦グループですら稀だったろう。この顔を知っているのはここじゃ俺だけ……かつてのようなじめじめして情けない優越感が胸を満たしてどうしようもなく嬉しくなる。どうしようもないな俺、本当に。
856Res/590.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20