244: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/12/17(日) 02:11:20.89 ID:Vle6lmXZ0
「…救いの主などではないよ」
沈痛な面持ちで主人は言う。そんなことはないと申し上げたくても、その表情が押しとどめさせる。
あの時、私を救って頂いたのは主人で間違いはない。その事は主人のお父上にも確認いただいていることなのだから。
「あの頃の俺は、隣国に対する恨みでいっぱいだった。それこそ、容赦の一文字もない」
椅子の背に深く寄りかかり、主人はまた中空を見られて何かを考えられてから。
「その憎しみが、こういう生き方になるキッカケだった」
触れられていた手が、そっと離れていった。
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