273: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/03/26(月) 01:56:22.96 ID:vejXgvSB0
「どうして、お前は。そこまで、俺を」
「私にとってのすべてはもう、あの時向けていただいたその笑みしかありません」
笑ってもらえなかったわけではない。孤児院に居た時、その時が一番周りに笑みがあったと思う。でもどこか、それは寂しさが入り混じっていた。
主人があの捕らわれた時に向けられた笑みに、憎しみのかけらも感じられなかった。赤の他人にも関わらず、主人は私の無事を心の底から安堵し、喜ばれていたのがわかった。
「どうか、どうかお逃げにならないでください。私はただ、お慕いしております」
「…、お前の。思うような…」
「……、ですから…、ですから! それが真実であったとしても…! いえ、真実であり、主人にとって重荷であるというなら…! 共に背負わせてください!」
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