9:オメガ
2016/04/09(土) 18:33:48.35 ID:T6plTjo40
「とにかく私は反対だ!初霜と提督が付き合う事なんて!」
「わらわはそうは思わんぞ。こやつならば初霜をどこぞの馬の骨にやるよりかは信頼出来る。それに義弟が増えるというのもまた一興じゃろ。」
「義弟も何もまだ二人は結婚なんてしてないだろ。」
「『ケッコンカッコカリ』なるものならしたらしいがのぅ…まぁ、カッコカリがつこうがつくまいがわらわは提督がこのまま初霜と関係を持って逃げる事などしないと思っておるし、させないが。」
「…子日も初春と同意見かな。それが初霜の答えならそれで良いじゃない。」
「私が言ってるのは初霜が提督と付き合うのは色々と問題があると…」
「お主が初霜の年齢の問題を言っておるのなら問題はあるまい?わらわ達は皆大正・昭和生まれの婆さんじゃぞ?それにこやつらはお互いを好いておる。それをわらわ達が邪魔するのも野暮じゃろ…」
「子日知ってるよ。このゲームの登場人物は全員18歳以上です。ってやつでしょ?」
「実年齢の問題では無い!あと子日姉は少し黙っててくれ。」
かれこれ30分は同じ様なやり取りが続いている。議論が長くなっている原因は私達の付き合いを認めている初春姉さんと認めていない若葉の対立のせいである。子日姉さんはわりとどうでも良い様で私が幸せならそれで良いじゃない。というスタンスである。
私の保護者である姉達への報告と改めての挨拶を兼ねて用意した場である会議室に提督と共に来たのは良いが、開幕これでは先が思いやられる。
「もう良い!勝手にしろ。私は知らん!」
最終的には若葉がこれ以上の議論は不毛、と部屋を出て行ってしまった。そういえば若葉は私が提督に対する恋心を相談した時も反対していた。
「すまぬのう。じゃが、あやつはあやつでお主らの事が心配なんじゃよ…分かってくれ。」
「それに関しては気にするな。若葉の気持ちを考えれば当然だろうし罵倒にも慣れた。」
私の予想通り私達がこういう関係なのが明るみに出るのに時間は掛からなかった。大体青葉のせいである。これだから嫌いなのだ、ブンヤって奴は。
今でこそ多少落ち着いたが発覚直後は鎮守府内がお祭り騒ぎになった。もし、私達がすでに肉体関係になっているとスクープされていたらお祭り騒ぎを通り越してレイテ沖海戦再現祭りになっていただろう、要するに大惨事である。
が、青葉がまだ嗅ぎ付けて無いのか、それとも嗅ぎ付けたがその後の影響を考えて発表を自粛したのかは分からないが、それに関してはまだ特に騒ぎになっていない。もっとも、初春姉さんは何となく察しているようである…長女の勘というやつだろうか?
ちなみに私達の関係を聞いた艦娘の反応は大方4つに分かれる。素直に祝福してくれる娘。無関心な娘。私達の関係に否定的な娘。とりあえず提督を罵ってくる娘。この4つである。ちなみに4番目に該当する娘は曙とか満潮とかである。まぁ、いつもの面子と言えばわかるだろう。とりあえず曙の提督の呼び方が「クソ提督」から「ロリコンクソ提督」になった。
前世の事を考えると私より大和や矢矧の方がよっぽど年下なのだが、艦娘に転生した時にこの姿になってしまった事を恨むしかあるまい。
「提督よ、わらわから一つ約束がある。」
「何だ?」
「…初霜を泣かすような事をするでないぞ。大切な妹を傷つけ泣かすような事があればわらわが承知せん。」
「子日とも同じ約束して。」
「それはわかっている。誓うよ。」
「…なら良い。妹を頼むぞ。」
「任せてくれ。必ず幸せにしてやる。」
「…提督。恥ずかしいですよ。」
嬉しいが、はっきり言われるとなかなかこそばゆい。
「ふむ、ところで提督よ。初霜と一緒になるという事はわらわ達の義弟になるという事じゃ。」
そう言って初春姉さんはニヤリと笑う。
「今後はわらわの事を「姉さま」とでも呼んで慕うと良いぞ。なに、執務中は軍の規律もあるからそう呼ばなくても良いが。」
「っ!?」
「子日は…お姉ちゃんって呼ばれ方が良い!」
提督が動揺している。義理とは言え弟になるわけだし当然と言えば当然なのだが一応上官と部下の関係もあるし、何より姉さんの事を初春姉さまと呼んでいる提督は違和感しかない。
「は、初春姉さま…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…ふむ、想像以上に気持ち悪いのう…」
「呼ばせといてこの言い草か。なかなか君も残酷だな。」
「冗談じゃ、冗談。いや、無論そう呼びたいなら呼んでも良いが…」
「遠慮させてもらうよ。」
「えー、子日は提督に『子日お姉ちゃん』って呼んで欲しいよ。」
初春姉さんと違い子日姉さんは限りなく天然でやっているから質が悪いと思う。
15Res/30.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20