2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga]
2016/04/25(月) 23:00:56.93 ID:2qJ/ilKt0
肉の腐った臭いなんて最悪だ。少し悪くなった肉でも相当嫌な感じがするくらいなのに、この化物は新鮮な部分が無い。
人間らしい所なんて、所々露出した全身の骨格程度。むしろ骨だけの方がマシに違いない。
「ぁ……ぁ、ぁ……く……」
化物に「あーん」なんてされても気味が悪いし、臭いが近づくからゲロが出そうだ。
「クソったれ……この、化物! 死ねよ! 死ね、死ねッ!」
口元に手を近づけるゾンビ。必然的に、その身体も俺の目の前にあるわけだ。
苛立ちを吐き気を紛らわすようにゾンビを蹴り飛ばす。
心情は意外とスッキリするが、ぐちゃ、と気持ち悪い感触が足に纏わりついてくるのが難点だ。
「ぁ、ぁ……ぁ……ぁ……パ……」
「死ね、死ねッ! 死ねよ、もう来るんじゃねえよッ!」
我ながらバカなことを言ってると思う。明らかに死んでるわけだし。
蹴れば蹴るほどゾンビの腕は千切れ、腹に開いた穴からは真っ黒な内臓が落ちる。
頭を蹴ると仰け反って、それでも落ちたパンを残った手で拾って口元に運んでくる。
「くそ……なんなんだよ……」
結局、ただの八つ当たりにしかならない。
たっぷり時間を掛けて抵抗した後、大人しく口を開くくらいしか、俺にする事なんて無いのだから。
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