お嬢様「貴女たちは私の大切な――――」
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10: ◆TEm9zd/GaE[saga]
2016/05/09(月) 20:39:54.51 ID:s7UxX8Ak0
――屋敷、食堂

お嬢様「私の過去を聞いてどうするのよ……」


女奴隷「聞いて、から、考える……」


お嬢様「私に……話す理由は無いわ」


女奴隷「話さないと、前に進めない」


お嬢様「前に進んでどうなるって言うのよ! 信頼を裏切って、あの人と同じになって……これ以上私にどうなれって言うのよ!」


女奴隷「…………私の両親は死んでいる」


お嬢様「は――?」


女奴隷「目の前で殺されたらしい……」


お嬢様「突然、何を言って……?」


女奴隷「『相手に求めることを、まず相手にしてやれ。そうしたら相手は無償で自分が求めることをしてくれる』」

女奴隷「そう、教えられた。だから、私は、私の過去を言う」


お嬢様「……随分と的外れな事をするわね。そうしたからって本当に私が話すとでも思っているの……?」


女奴隷「『未来の事は分からない。だったら未来が今になったら、そのつど後悔しない行動を精一杯考えてすればいい』。今、私は、お嬢様のことを知りたいから、後悔したくないから、私の、今、出来ることをする。それだけ……」


お嬢様「そう……。良いわ、話しなさいよ。それで貴女が満足するならね」

お嬢様「どうせ、貴女に出来ることなんてそれくらいでしょ。話して、それで手詰まりになるなら、今後余計な詮索をさせないためにも、それが一番良いわ。精々、私の同情を買えるよう、お涙ちょうだいな思い出話をすれば良い。その話が私の過去より酷かったら、私の過去を話してあげる」




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