111: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/06/05(日) 23:14:15.61 ID:pCqT42gVO
手を取ると、わずかに震えていた。
夏だと言うのにひんやりとしていた。
「どうしてすぐ坂本に言わないの、もお!」
私はやすはの手を引いてホテルに急ぐ。
やすはは抵抗せずに着いて来た。
「坂本に優しくされたいわけじゃないから」
「どういうこと」
意味がよく分からず聞き返す。
自動ドアが開いて、眩いエントランスホールに戻った。
掴んでいた手は、やすはが立ち止まったことによってするりと抜けた。
「それに、あゆむも、ももちゃんに勘違いされる」
「勘違い? 何を」
「嫉妬されたら、色々面倒」
「嫉妬? なんで……」
あ、そっか。
私達が付き合ってると勘違いしてるんだ。
「違うよ。私ももちゃんと付き合ってなんかいないよ」
手を握り返そうとしたら、避けられた。
「……」
やすはに見つめられて照れくさくなりながらも、負けじと見つめ返した。
「女の子だから?」
やすは言った。
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