娼婦「贖罪、もうひとつの願い」
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18: ◆0c0.7HrbiY[saga]
2016/06/13(月) 03:02:35.45 ID:xvtbW2yuo
 かさついて、わずかにひび割れた唇が急接近する。
 穏和に重なるはずだったそれは突如として牙を剥き、娼婦のやわらかく、艶やかな唇に噛みついた。

娼婦「い、うぅッ……!? う……、ん……ッ」

 驚愕にわなないた口唇が、ぬろりと舐られる。
 中途半端に開かれたそこを、かすかに煙草の苦味を残した舌が割って入った。奥に隠れ潜んでいる舌を絡めとろうと、舌が伸びる。

娼婦「む、ッ……ちゅ、ふっ……」

 臆病に引っこんでいく舌を求めて、口づけは一層深くなった。
 それと同時に、粗雑な男の手が娼婦の後ろ髪をつかむ。武骨な五指によって美しい栗毛が強引に引かれ、娼婦の顔がしかめられた。
 粘膜同士を擦りつけあうようにねっとりと口内を侵し、唾液をすすっていく。
 淫靡な水音と、かすかに抵抗する女の嬌声が、控えめに遊戯室を満たしていく。
 あまりに強引で、自分本位なキス。息継ぎさえも赦さない、支配的なその口づけは、次第に娼婦の思考力を奪っていった。

娼婦「は、っ……は、ぁ……」

娼婦(やっと……息が……っ)

 接吻から解放された娼婦は、乱れた呼吸を整えながら、頭ひとつぶんほど背の高い男を見上げる。

娼婦「っご……強引、すぎますわ……こんな急に、……っ!?」

 ――ばちん、と娼婦の頬に衝撃が走った。
 娼婦を見下ろしている男の表情は、冷徹そのもの。
 それでいて、無愛想な瞳にはたしかな昂揚感が宿っていた。

娼婦(い゛ッ……)

娼婦「ぐっ、う゛ぅ……」

 加虐を愉しむように、繰り返し、男の骨太い掌が娼婦の頬をビンタする。
 そのたびに娼婦の顔は苦痛で歪み、興奮しているかのように、白皙の頬が紅潮していく。

 前置きもなく暴力をふるう男の呼吸は荒く――娼婦もまた、男とおなじように呼吸を乱していた。


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