43: ◆mZYQsYPte.[saga sage]
2016/06/30(木) 21:27:43.40 ID:GUujIImdo
離島棲鬼「あの人が序列三位として在り続けたのも五位を守るため大妖精様の方策だったのですよ。敗北の責任が五位に向かないよう、五位が他の一位や二位、彼女の姉たちと同じように死ぬことが無いよう配慮された存在」
戦艦水鬼「当て馬と同じだな」
離島棲鬼「いいえ、正確にはスケープゴートですわ」
戦艦水鬼「……すまん間違えた」ポリポリ
離島棲鬼「どうしてこういう時は素直なのですか!?」
離島棲鬼「……模造品であるとも知らずに私の姫様ときたら『自分は三位だから』と自尊心の塊ですから。お父様お父様と無邪気な人間の子供のように大妖精様に付き従って」
戦艦水鬼「さぞ空回りしたんだろうな」
離島棲鬼「あら、分かりますか?」
戦艦水鬼「あの戦場での悲壮な表情から想像は出来る。裏切られても尚相手を信じようとする女の顔を見ればな」
離島棲鬼「……ええ。姫様は大妖精様にしてみれば完全な失敗作だったようですわ」
戦艦水鬼「お前も気の毒な奴だ」
離島棲鬼「何故私が?」
戦艦水鬼「他の奴が空回りしてる姿は気持ちの良いものじゃない。目ざとい奴には尚更な」
離島棲鬼「お褒めに預かり……別に、私とは関係の無いことですから」
戦艦水鬼「つまらない嘘だ」
離島棲鬼「……」
戦艦水鬼「関係無い存在のために一生懸命になるわけがない」
離島棲鬼「……自分の執着をつまびらかにするというのは案外恥ずかしい行いですわね」
戦艦水鬼「それがお前が私に強要しようとしたことだ」
離島棲鬼「これは一旦の謝罪を。まぁ半ば分かってはいたことですけれど?」
戦艦水鬼「お前は私が憎くないのか。お前の姫を殺したのは私だぞ」
離島棲鬼「そうですわね」
戦艦水鬼「そんな相手を家に招いて服を着せるだなんて、理解しかねるが」
離島棲鬼「死の意味がなくなる世界でそのような思念は不要ですわ。そう思いませんこと?」
戦艦水鬼「なるほど。一種の開き直りか」
離島棲鬼「癪に障る単純な要約をありがとうございます」(#^ω^)ピキピキ
戦艦水鬼「……私の男の話を聞きたいか」
離島棲鬼「話してくださるのでしたら、是非拝聴したいですわ」
戦艦水鬼「艦娘は程度はどうあれ指揮官である者のことを好意的に捉える。そうしないと組織として成り立たないからな」
離島棲鬼「私たちですと作るのも運用するのも大妖精様でしたが、貴女方の場合だと……」
戦艦水鬼「そうだ。作るのは妖精、動かすのは人間。好意を持つのはその間隙を埋めるための措置だろう」
離島棲鬼「なるほど」
戦艦水鬼「私も例外に漏れず自分の上司のことが機械的に好きだった。ある時までな」
離島棲鬼「ある時??」
戦艦水鬼「秘書艦として仕事をしている時に手が触れたんだ」
離島棲鬼「まぁ、近くで働いていればそんなことも起こりますわよね」
戦艦水鬼「それで変わった」
離島棲鬼「へぇ、どのように」
戦艦水鬼「もっと好きになった」
離島棲鬼「……は?」
戦艦水鬼「もっと好きになった」
離島棲鬼「いえ別に聞き取れなかったわけではございませんが」
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