咲「和ちゃんが男子になっていまいました」
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69:試験前。友達と、私の居場所 ◆uFgKAeBDKs[sage saga]
2016/08/09(火) 16:15:48.69 ID:IF7t6qkEO
界「あーあ。笑った、笑った」
ひとしきり笑ったお父さんは、カバンから鍵を出しドアを開ける。
界「原村くんと言ったか。家はどこ?」
和♂「え? えっと、八ヶ岳の方ですけど…」
界「何気に距離あるじゃないか。親御さんは?」
和♂「いえ、今日は大丈夫ですので」
お父さんは「そうか…」とつぶやいて、数度頷く。
界「もしよければ、晩御飯でも食べていかない? 食後に家まで車で送ろう」
和♂「えっ……いえ、そんな。とてもありがたいですけど、さすがにそれは…」
界「咲はどう思う?」
突然話を振られて若干焦る。
でも、とても魅力的な提案だと思う。
咲「私も、和ちゃんにもう少しいて欲しいな… あ、どうしてもダメなら仕方ないけど」
自分で言って勝手に落ち込む気持ちを誤魔化すように、ちょっとだけ作り笑い。
そんな私の顔を見守るように見つめていた和ちゃんが、僅かに息を呑む。
和♂「…では、すみません。お言葉に甘えさせていただけますか?」
咲「うんっ、任せて!」
界「任せてって……車で送るのは俺だろ」
咲「料理するの私だもんっ」
私たち宮永家に、十年ぶりに、私とお父さん以外の人が敷居を跨ぐ瞬間だった。
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