248:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 00:00:50.28 ID:v2expOE80
男 『ちなみに俺たちも人とエルフの共存の象徴の一つとして国を挙げての結婚式…… なんて柄じゃないので、その辺はご勘弁いただいた』
男 『森も力を取り戻しつつあり、人の争いも無くなった…… と、言いたいところだが戦争の火種は未だ煌々と赤く燻り続けている』
男 『諸国も豊かになったとはいえこの国への羨望や妬み、そして美しいエルフへの邪な欲望などが完全に無くなったわけじゃないからだ』
男 『最近までエルフを奴隷にしていた国なんかは完全に自業自得だが、エルフの反乱や復讐を恐れていたりするし』
男 『それに火種は国内に在る。エルフと人間の寿命の差からやがてこの国の主権を全てエルフに取られるんじゃないかという懸念してる連中もいる』
男 『エルフ側にも、そんな邪な連中からエルフを守るべく打ち出された体制が逆にエルフの自由を奪っているとの不満の声も出始めている』
男 『今の平和なんて所詮は仮初のもので、砂に描いた絵のように簡単に消えてしまうものなのかもしれない』
男 『だが、それでも俺はこの平和がこれから先もずっと、永遠に続くことを願わずにはいられない』
男 『――――人間の本質は、エルフの本質は、生き物の本質は、利己的で結局は自分のことしか考えていない』
男 『やはり、それは間違っていないだろうと思わざるを得ない。でも、俺たちはその本質をさらけ出した世界がどれだけ醜いかを知っている』
男 『だからこそ、その醜悪な本質を清い理性で押さえつけ、宥めすかせて、美しい世界を維持していけると信じている』
男 『天下泰平こともなし、そういう世の中をつくることができると信じ…… いや、そういう世の中をつくっていくんだ』
男 「――――そろそろ生まれてくるだろう俺と嫁さんとの子どものためにもな」
???「何をブツブツ言ってるんです?」
男 「……いや、愛しい嫁さんともうすぐ出会えるかわいい子どものために、未来に向けての決意表明をば」
350Res/321.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20