45:ありがとうございます[saga]
2016/08/14(日) 18:21:12.05 ID:x+yAPW2G0
愛「……」
桧山が怒っているのは、透おじさんがこれからも共に行けると思っていた俺たちの事を邪険にしたからと、そう感じているからだろう。
だが、静流と俺は違う。歴史からここでドロップアウトする。
龍人「桧山」
愛「……」
龍人「俺たちは、沈
愛「馬鹿言わないでッ!!!」
答えを告げた時、呆然とした様子も無く激昂したのは、既に答えを感じていたからだろう。
俺が、桧山が告げたがっていた事を察したように。
龍人「……悪いな」
愛「悪くない! 悪くなんてないから、理由を聞かせてよ!!」
龍人「永らえる事に価値を見いだせない。本州に蔓延る、今の常世で生きたくない」
愛「あたし、馬鹿なの。知ってるでしょ、分からないように言わないでよっ、逃げないでよっ」
龍人「沈む事に怯えて、誰かを下に引きずり下ろし、上へ上へと行きたがる。俺たちはそんな場所に移り住んだって……ダメなんだ」
愛「……蜘蛛の糸?」
龍人「馬鹿のわりにモノ知ってるじゃねえか……まあそれだ」
愛「龍人もしずちゃんも、人の糸にはすがらないし誰かを蹴落としたりはしない。あたしが保障する」
龍人「その糸は、まさに連絡船って呼ばれてるんだっつの。自分が滅ぶと分かって心を壊してしまった人たち皆が、死んでから掴みたいと分かった糸だ。」
龍人「桧山……きっとお前になら分かるだろ? 壊れてしまった人たちこそが、むしろ生きたかったんだ」
愛「……」
龍人「……」
愛「……………………」
桧山は顔を伏せ、動かなくなってしまった。
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