185: ◆GXVkKXrpNcpr[saga]
2016/10/03(月) 23:23:10.64 ID:X2AJWZE5o
吹き荒れていた風が止み雨も小降りになってきた。
遠くで雷が鳴っていてどうやら急速に近づいてきている。
壁面がごっそり剥がれ落ちたビルの上階に彼女らはいて、もうほとんど形を成していない魔女を見上げた。
ワルプルギスの夜に勝った。
稲妻が光り、少し遅れて近くに落ちた。
その場の全員が皮膚表面にピリピリとした軽い痺れと強いオゾン臭を感じた。
空に幾筋もの稲光が走る。会話に支障をきたすほどの雷鳴の中でさやかが魔女だったものを指さしながら何かを叫び、杏子がそれに応
えている。
(信じられない)
ほむらは消えゆく魔女を凝視した。
(信じられない)
長い長い時間をかけてとうとう成し遂げた。
実感がわかないので何の感動もない。
「ワルプルギスの夜はね」
QBだ。
数えきれないほど潰しているが恐れ気もなく、むしろ親しげにこの獣は近づいてくる。
「特殊な魔女だった」
空気が変わったことにほむらと杏子が気付いた。
「おい、なんだこのおかしな感じ?」
「これは……」
ほむらには心当たりがある。時間遡行が始まる感覚によく似ていた。大きなエネルギーの動きがある。
トコトコとQBが倒れ伏したマミの元に歩んだ。
「マミ!」
「マミさん!?」
いつの間にかそうなっていた。誰もマミの状態に気付かなかった。
マミの変身は解けていて、近くに光を失ったソウルジェムが転がっている。
慌ててその身体に触れた杏子がハッとした。
「どういうことなんだ?」
マミは生きている。
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