208: ◆GXVkKXrpNcpr[saga sage]
2016/11/02(水) 16:50:53.16 ID:izpVRLdZo
(ここは?)
草のまばらに生えた地面の上で魔法少女姿のマミが目を覚まし、身体を起こした。
遠ざかっていく雷の音がかすかに聞こえる。
立ち上がって細かい砂埃を払いながら辺りを見回すと、少し離れた小高い場所に大勢の人間が集まっていた。ざわめきなどは聞こえてこない。
取りあえずそちらに向かって歩く。
自分の身体をチェックしてみた。どこも痛めてはいないし記憶も鮮明だ。最後に覚えているのは相手を確実に仕留めたという手応えだったが。
(あれからどれくらいの時間が経ったのかしら)
(私に何が起こったの?)
(……枷は破った、と思ったのだけれど)
しかし相変わらずの魔法少女姿だ。
ふと思いついて髪飾り、すなわち自分のソウルジェムの場所に触れてみた。
(ある……よくわからないわね)
遠目には人の集団に見えていたが、近づいてみると実際にはすべて等身大の魔法少女像だった。
皆晴れやかな笑顔で、それがざっと二百体以上はありそうだ。
石でも木でもないし金属でもない。彩色はされておらず全体に暗い灰色で細部まで作りこまれている。
(いえ、これは)
まつ毛、産毛、爪の形。見れば見るほどマミにはこれらがただの「像」だと思うことができなくなった。
(ここでは何らかの魔法が働いている)
(誰の魔法なの?)
魔法少女たちが集まったそこはなだらかな丘になっている。
少人数で固まって話す者、直立して見上げる者、腰に手を当てて振り向こうとする者、腕を組んで首をかしげる者、皆思い思いの姿勢を取りつつ一様に頂上の方に意識が向いていた。
(上に何が……)
嫌でも気になる。マミは少女たちの間を縫ってゆるい斜面を登っていく。
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