22: ◆GXVkKXrpNcpr[saga]
2016/09/20(火) 03:25:16.30 ID:eDj2lchjo
「いいからもう帰って。あんたに八つ当たりしそうだよ」
「好きなだけ当たってくれて構わないけど?」
「ねえ、もう何も考えたくない。黙って帰って。
首根っこつかまれて放り出されたいわけ?」
「へええ〜やれるもんなら」
「笑うな!」
さやかは杏子の手を無理矢理ふりほどいて立ち上がりドアを指差した。
「今すぐ出て行って!」
「落ち着きなよ」
杏子が立ち上がってドアに向かう。
さやかはホッとしたが、杏子は魔力を使ってドアを封じてしまった。
「ちょっと何してんの?!」
久しぶりに出した大声は響かずに掠れた。
「いや、家の人が心配するだろ? 防音と念のため封印しとく」
「あんたが帰れば済む話なんだってば!」
「用が済んだら帰るさ、もちろん」
「グリーフシード使っても無駄だってわかったでしょ?」
「さやかを元気にしたいんだよ!」
いきなり直球が来てさやかは不意を突かれた。思わず素直に打ち返してしまう。
「ムリだよ……」
「なあ。ほんとはわかってんじゃないのか? このままだとどうなるか。
あたしは知ってるんだ、この先あんたがどうなってしまうか! しっかりしろよ」
杏子がじりじりと詰め寄ってくる。さやかが気圧されて後ずさった。
「………どうなんの?」
「とぼけんなよ! 薄々わかってんだろ、死んじまうんだよ。
なあ、もっと自分を大事にできないのか」
音楽、コンサートホール、鎧、剣。
(ああそうか、あたしは)
(…………魔女になるんだ)
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