294: ◆GXVkKXrpNcpr[saga]
2017/04/05(水) 08:52:07.83 ID:AjtdeEYho
マミは説明をQBに任せた。
「マミは僕を通して見聞きしている」
「あ? おまえ、そんなこともできんの? もうなんでもありじゃん」
「なんでもってことはないね」
「うさんくせえ」
(あの人たちは選んだのだと思う)
(何をさ?)
(どこでもない空間で朽ち果てるより、輪廻の輪に戻ることを)
(あー?)
杏子は深く考えることは止めた。
(詳しいことが知りたければ後で説明するわ。もう帰っていらっしゃい。
そこも多分危ないから)
光の点は全て消えてしまった。
それを待っていたかのように今度は湿った重そうな土塊が落ちてきた。大きいものは家屋ほどもある。どすんずしんと迫力のある音を立てて積み上がっていく。
杏子の立つ足場が揺れ、一部が崩れ始めた。
(わかった。今から帰る)
(暁美さんのお宅じゃなくてうちのマンションね)
(了解)
次々と大量に降ってくる。勢いは増していくばかりだ。スーパーセルが築いた脆い壁が押し寄せる土塊をせき止めてくれるとは思えない。杏子は瓦礫の連なりを外側に向かって素早く駆け抜けた。
来る時に越えてきたフェンスまで辿り着いたところで、多分とてつもない大きさの塊が落ちてきたのだろう。これまでとは段違いの衝撃音と激しい揺れが起こった。
土砂やコンクリートの固まりが重機を巻き込みプレハブをぺしゃんこにのしてなだれてくる。急いで逃げた。
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