308: ◆GXVkKXrpNcpr[saga]
2017/04/05(水) 15:00:32.16 ID:AjtdeEYho
まどかが空になった一人用の小さな土鍋と取り皿を台所に下げに来ると、遅く起きた詢子がコーヒーを飲んでいた。知久とタツヤは買い物ついでに公園まで遊びに行ったらしい。昨夜の悪天候がウソみたいな晴天だ。
「やあ、まどか。ほむらちゃんは大丈夫なのかい?」
「大丈夫……だと思うよ」
練梅をのせた塩粥を「おいしいです」と時間をかけて丁寧に食べきってくれた。咳もしていないし、吐き気や腹痛、頭痛もないらしい。
「そっかそっか」
「でもさ、少し変なの。私のことがわかってないみたいで」
「あん?」
母親にほむらの行動について相談してみた。
「ああ……譫妄ってやつじゃないかな、そりゃ」
「せんもう?」
「熱で幻覚を見てるんだな。薬の影響とかじゃないのか?」
「わかんない、幻覚なのかな……それにしては妙にはっきりお話するんだけどな」
「入院してたんだろ? 今飲んでる薬があるんじゃないのかい?」
「んー、そう言えばそんなことを早乙女先生から聞いたけど……」
(多分、ちゃんと飲んでないんだろうなあ)
「担任なら知ってそうだな。和子に電話してみるか。
長患いの子ってのは血液型やら薬やらの情報をひとまとめにして携帯してたりするんだ、
保険証なんかと一緒に。いつ何があるかわかんないからな。
そういうの見当たらないか?」
「……うん、わかんない」
「いざとなったら持ち物ひっくり返して探してあげな」
「うぇ?」
(でもきっと、そういうのも持ってないだろうなあ)
「まっ、もうしばらく様子を見よう。熱もびっくりする程高いってわけでもないしな。
ちゃんと食べて飲んで、また眠ったんだろ?」
「うん」
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