16:名無しNIPPER[saga!nasu_res]
2016/10/16(日) 22:19:35.82 ID:kKlZB90E0
変化が欲しい、それだけを胸に何処か自分が言ったことの無い場所を求め
普段行くことの無い場所を目指す
ふと、ある店の看板が目に止まった
随分とボロボロの看板、所々塗装が剥げていて…錆すらも見える
地名と、店名に場所を占めるのであろう地図上に描かれた矢印は
にこが居る場所から然程遠くなく
特に店に拘りを持たない彼女の目を惹くには十分であった
何もかもを失ったと言ったような状態
茫然自失に陥る前ならば拘りもあったろうが、今の彼女にはソレが無い
目に付いた情報通りに道筋を進めば、見るからに"繁盛"と言う言葉から
かけ離れたような寂れた店があった
散髪から整形まで、なんでもござれで受け付けます
そんなキャッチコピーが目に止まれば
今の"変化"を求めるにこは行かざるを得ない
まだ明るさがあるとはいえ昼間っから灯りのついていない物件の戸を
押し開け、長らくなる事無かったベルが鳴る
にこ「…あのー、すいませーん!誰か居ますか!」
あまりにも人っ気が無い
換気扇は回っていて、御用の方はどうぞ、と書かれた札が置いてある
カウンターが目に止まる
それ以外に目に留まるモノは…
視界に入る限りならば、すっかり放置されて枯れた観葉植物の鉢植え
にこが母親世代のモノと思われる雑誌が入った本棚
…いつからある店なんだろうか?
カウンターの札の傍にある呼び鈴を1回、ちりんっ、と音を鳴らす
そして暫し待つ…
…人が来ない
寂れた店で人が滅多に来ないような所なのだろうというのは
想像に難しくない
だが、仮にも経営中ならば客を待たせるというのはどうだろうか
にこは少しだけむくれっ面をして椅子に身体を預ける
後、1、2分して来る気配が無ければ帰ってやろうと思いながら
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