提督「という訳なんだ、うむ」 ビスマルク「……」
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627:名無しNIPPER[saga]
2016/12/26(月) 21:39:09.71 ID:hgLaaamD0
提督(声音の変化に話題が面白いものではないことを察する。一体なんだろうか?)

提督「どうした?」

ビスマルク『あのね……私、……私、ね』

提督「……ああ」

ビスマルク『私……堕ろしたの』

提督「……!!っ……そ、そうか」

ビスマルク『……』

提督「……ビスマルク。俺は、……人として最悪だが、それを聞いて……安心した。……嬉しいよ」

ビスマルク『アトミラール……ごめんなさい……そんな事言わせてしまって……私……』

提督「いいんだ!それよりも、聞いてくれ。もう知っていると思うが、い号作戦は成功した!」

ビスマルク『っ、そ、そうね!知っているわ!おめでとう、アトミラール!!』

提督「言っただろう?成功を確信したと。褒美を期待しているからな」

ビスマルク『ええ、期待していてね!きっと喜んでもらえるはずだから!』

提督(その後、いろいろと雑談をした。電話を切った時には通話時間が二時間に迫っていた。俺は、ラガヴーリンとショットグラスを持って自室へ戻る)

提督(蓋をあけようとしたところで、自分の手が震えていることに気がつく。強引に蓋をあけ、グラスに注いで一気に呷る)

提督「……」

提督(ビスマルクが堕胎を選んだというのは、俺にとって本当に衝撃的だった。まさか、そうするとは思っていなかったからだ)

提督(……俺が思ったことは、先ほどビスマルクに言ったとおりだ。そう思って当然だと思う)

提督(育てるしかないかという気持ちはあった。諸説あるが、かつてあのモンゴル帝国を築いたチンギス・ハン)

提督(その長男とされているジョチは妻が敵にさらわれた時に孕まされた子供であるという)

提督(しかし、チンギス・ハンはその子を実の息子として育て、実子たちがジョチを敵の子と罵っても自らの長男として扱ったという)

提督(俺は、歴史の偉人と比ぶべくもない。しかし、そんな心の広く寛容な男になりたいと思っていた)

提督(だが、やはり嫌なものは嫌だ。俺は、嬉しかった。せいせいしたと言わざるを得ない)

提督(堕胎なんてという人も大勢いるだろう。子供の命を何だと思っているのだと言うのもわかる)

提督(だが、それは当事者の心境を無視しているのではないだろうか?少なくとも、俺はそう思った)

提督(どちらにせよ、このことできっとビスマルクが一番深く傷ついている。そんなあの子を支えるのは俺の役目だ)

提督(震える手でもう一杯注ぎ、呷る。早く酔って、寝てしまいたかった)


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