62: ◆Freege5emM[saga]
2016/11/07(月) 01:11:33.71 ID:em30cJbto
チェックアウトの時間が近づいて、二人はようやく起き出し、シャワーを浴びた。
プロデューサーが汗を流してシャワーから上がると、
未央は備え付けのコップに水を注いで飲んでいた。
「ああ、水はそこだよー。プロデューサーも飲むー?」
プロデューサーものどが渇いてたので、コップに水を入れてもらった。
ふと、未央のコップのそばに、4×7の錠剤入りシートが置いてあるのが目に入った。
「なぁ、未央……見間違いだったら悪いんだが、それって……」
「ん? ああ、すぐ気づいたね。ピルだよ。飲んでるの」
プロデューサーは頭を抱えた。
「お前……『ピルだよ』じゃねぇよ、やけに軽いノリで中出しねだってくると思ったら」
「あわよくば既成事実をもう一つもらっちゃおっかなーと思ってさー。
でも、今回はある意味それ以上の言質をもらえたから、いいかなって。えへへっ」
「えへへじゃねぇよ、笑ってごまかすな」
未央に自分がここまで手球に取られていたか、と気づいて、プロデューサーは脱力した。
「嬉しかったよ。プロデューサーが、私とのこと真剣に考えてくれてるってわかったから。
まだ、アイドルとして『大きなことを成し遂げたい』ってのは、固まってないけど、きっと大丈夫。
何たって未央ちゃん、それより先の人生の目標を立てちゃったから、ねっ☆」
未央の屈託のない笑みを見せられ、
プロデューサーもその力で強引に笑わされた。
みんなを笑顔にするのが使命――アイドル・本田未央の面目躍如だった。
「あとさ、ピルって結構便利なんだよ。生理も安定するし」
「アイドルがピル持ち歩くってどうなんだよ」
「じゃあプロデューサーが持ち歩く? それもそれでキケンな香りが」
プロデューサーも、そんな未央を、もっとそばでプロデュースし続けたいと思った。
彼の足りてない職業倫理は、これで少し改善されるかも知れない。
(おしまい)
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