彼女達との思い出
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391:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2017/01/19(木) 11:40:08.01 ID:P1Y30mfH0
予定日きっかりに、娘が生まれた。

博美「もう無理。もうダメ。もう死ぬ。」
僕「よくやった・・・・よく頑張った・・・」
博美「え?なに?もう産まれたの?」

不思議な感覚だった。
さっきまで母親の胎内にいた一部が、自発的に呼吸していた。
本当に、赤ちゃんが生まれた。

ひとしきり泣き叫んだあと、娘は博美の胸元でスヤスヤと寝た。
助産師「おめでとうございます。元気な赤ちゃんですね!」

名前の候補はいくつか考えていた。
産まれてみて、娘の顔を見て、その候補の中から選ぼうという話だった。
顔を見た瞬間、一つの名前が浮かんだ。
その名前で命名した。

産前、産後の女性は手負いの野生動物だと思えという教えは本当だ。
何をしても文句を言われる。

それでも、僕なりに一生懸命頑張った。
それでも、いつも文句を言われた。

娘の面倒を見ていれば、なぜ家事を手伝わないのかと言われ、家事を手伝えば、ちゃんと娘を見ていてくれなきゃ困ると言われ。
たまには息抜きしてきていいよと言われて出かければ、1時間もすれば「いつまで遊んでるんだ」と言われた。

これが家庭を持つことなのかな。
とにかく、休まる時間が全くなかった。
博美も、休まる時間がなかった。
お互い、いわゆる高齢出産だったため、何をするにも体力が足りなかったのだろう。

つい先日、お互いに飲みながら、当時の話をした。
博美「んー、産後はイライラしてたなぁ」
僕「いっつも文句言われてたよ・・」
博美「え?そうだっけ?いっぱいいっぱいで、文句を言ってた記憶もないよ・・・」

僕「そういうもんかねぇ」
博美「それに、私は何の不満も持ってないよ?ママ友も、昔からの友達も、旦那さんの愚痴ばっかり言ってるけど、私一切そういうのないよ?」
僕「そうなんだ。不思議。僕何も手伝わないのに・・」

博美「娘ちゃんと毎日お風呂に入ってくれるし、いつも早く帰ってきてくれるし、しっかり稼いでくれるし、好きなことさせてくれるし、ご飯作りたくない時は作ってくれるし、休みの日はちゃんと娘ちゃんの面倒見てくれるじゃない。イクメンだよ?」
僕「それはイクメンじゃないよ、ただの「父親」だよ。」

僕が社会人として模範的かどうかはわからない。
少なくとも、この家庭において、僕は父親として必要とされているようだ。




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