114: ◆/BueNLs5lw
2017/01/17(火) 23:32:57.21 ID:Uw2lHI160
「絵ちゃんこそ、コートびしょびしょになるよ……」
「え、あ」
急いで袖やら裾やらの雪を手で払って戸を閉める。
ちあきちゃんが力なく物干しスタンドを指さした。
あそこに掛けておけと言うことらしい。
「……何しに来たの」
手袋もついでに乾していると、ちあきちゃんが言った。
「熱出たって聞いたから」
「ひろ君に聞いたの?」
「うん」
「そ、暇なのね」
「なんか、さっきからトゲある」
「だって、絵ちゃんはひろ君と喋ってるでしょ。ずるい。ひろ君もずるい。二人は普通に話せるのに……私だけ、仲間外れだし。どうしてよ」
ソファの背に隠れて、ちあきちゃんがどんな顔で言ったのか分からない。
でも、きっと年上の癖に、可愛い仏頂面をしているに違いなかった。
元凶はちあきちゃんなんだけど、それを言うほど私も子どもじゃない。
「ごめんね。そういうつもりじゃないからね」
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