モバP「三船美優に選択を」
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2: ◆NERDVAqS3I
2017/01/16(月) 22:58:35.30 ID:6j4Pz0iq0
「トップアイドルを目指すか、それとも引退をして人並みの幸せを得るか。選べますか」

 自分でアイドルの世界に引きずり込んで置いて、こんなことを聞かなければならないことに憂鬱な気分になる。
 俺は担当アイドルである三船美優と肉体関係を持ってしまった。別にそれを今更悔いるつもりはない。言ってしまえば望んでやったことで、美優さんと関係を結べたことは俺にとってこれ以上ないくらいの幸せだといっていい。そして、それを手放す気は全くなかった。

 しかし、じゃあお二人お幸せに、とはならない。美優さんは今をときめく話題の人気アイドルで、おれはその担当プロデューサー、関係を暴露しようものならまともな生活は望めない。会社内、いや、部所内では二人惹かれあっていたことは察していたのかもしれない。もしかしたら、ようやくくっついたのか、だなんてのんきな事すら思ってすらいるのかもしれない。

 だが、世間はそれを許さないだろう。夢を売る立場である美優さんがそれを破壊することは許されないことで、少々の祝福と膨大な中傷を受けるに違いない。そんな被害を俺は担当プロデューサーとして出すわけはいかなかった。

 そして、俺は会社に許されない。これまで先行投資を行ってきてようやく利益を回収できる。言ってしまえば商品を傷物にしててあまつさえそれを自分のモノにしようとしている。もっと実力があるプロデューサーならばどうにでもしてしまうのだろうが、俺にそこまでの力はない。首を切られてしまえばそれまでで、そんな状態で交際結婚と考えられるほど楽観的な性格はしていない。
 どうしても円満に、安全に、ことを進める必要があった。

 それに。

「まだ、美優さんの意志を確認していないんだよな……」

 美優さんは俺が直接スカウトしたアイドルで、出会った当初は本当に悲観的な性格をしていた。
 まあ、俺はその儚げで、触れば壊れてしまうような、妖しい雰囲気に一目みて惚れていたのだが。

 以前、何があったかはいまだにあまり知れていないが、愛犬が亡くなって心の拠り所を失って。仕事もうまくいっていなかったのだろうか? 初めて話した時は変わろうと思っても変われないと言っていた。
 その時の美優さんは正直目も当てられない、と言ってもよかったとすら思う。人と距離を測るのが、幸福を感じるのが、極論を言えば生きるのが下手ですらあったのだ。


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