勇者「淫魔の国で風邪をひくとこうなる」
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327: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/02/08(水) 03:30:12.74 ID:8YmLQ3f/o

隣女王「早いもので……もう、陛下が即位なされてから一年になるのですね」

勇者「ああ、あっという間だった。……ただ、少し物足りなくもあるか」

隣女王「物足りない……と?」

勇者「命を狙われない。毒矢も受けない。魔法の火から身を隠したりもしない。襲撃に備えながら眠ったりもしない。少しだけ……寂しいかな」

隣女王「それは、その……お戯れ、ですよね?」

勇者「うん」

そんな冗談を挟むと、隣女王の緊張は少し緩んだようだった。
彼女の緊張は、王と会うから、以上のものがある。
その正体は――――恐らく、誰もが少女の時に出会うものだ。
ふと、隣女王が注がれた茶に手をつけていない事に気付く。
しかし、その目はちらちらと琥珀色の水面へ向けられていることにも。
察して、先に手をつけ――――ごくりと喉を鳴らして飲み込むと、隣女王も続いてカップを持ち上げた。



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