326: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/02/08(水) 03:29:37.68 ID:8YmLQ3f/o
ほんの一年。
最後にあった日から数えて、三〜四カ月のはずだ。
なのに隣女王は、既に、“最初”に会った時と変わらぬ見た目に成長していた。
背は伸び、顔つきから幼さは抜け始める。
膨らみの残っていた腹部にはくびれができて、切れ込ませたような臍を露わに見せる服装を見事に着こなす。
砂漠の王族のような膨らんだふくらはぎまでのズボンに隠れてはいるが――――脚も、ほっそりと長いはずだ。
それは、隠れていないふくらはぎの半ばから足首までを見れば、容易に想像できる。
褐色の肌は冬を超えて少し濃くなり、香油を塗り込んだように艶々と水気を湛え、今にもこぼれ落ちそうな溌剌さを表す。
起伏の少ない胸、その先端のみを覆い隠すような胸の前で交差する二つの布だけが、彼女の上半身を覆う。
テーブル越しではそこから頭までしか見えないため、必然……視線は、彼女の顔に向く。
隣女王「陛下?」
勇者「あ……その、見違えたな。ずいぶんと変わったよ」
隣女王「そ、そんな……事はありませんよ」
羊毛のようなゆるく巻いた銀髪と、そこをかき分ける小さな“乳歯”のような角が、彼女を飾る。
同じく銀色の眉毛は細く整い、赤い虹彩にかかる長い銀睫にもまた隙が無い。
彼女はもう――――“淫魔”としての美貌を、手に入れていた。
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