314: ◆x.53aZIM6g[ saga]
2017/04/01(土) 13:50:04.49 ID:9ix3igxIO
「最近な……最近美術に興味があってな、平瀬が知ってるなら教えてもらいてえなと思ってよ」
「え、ええっと……」
海藤先輩がなれなれしく、平瀬先輩の肩に手を置く。
やめてください、と言いたかったけど足がすくんでしまう。
平瀬先輩も口は笑ってるけど、目が困ってえる。
そして半歩ほど後ずさって、ぼくのほうを見た。
う。やっぱりぼくが何かしなくちゃいけない……よね?
「お客様、館内では静かにしてください」
「ん? ああ、ちょっと知り合いがいたからよ。ちょっと話してるだけだよ」
警備員の人が注意しに来てもまったく気にしない。
他の人達もこっちを見てるし、中にはひそひそ話してる人もいる。
それに気づいてか気づかずか、海藤先輩は態度を変えようとしない。
そしてまた平瀬先輩の顔を見て、口を開く。
うねるような赤い舌……その表面を覆うぬるりとしてそうな下品な唾が、電気に照らされ光を放つ。
最低の光だった。
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