勇者「幼馴染がすごくウザい件」
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3: ◆y7//w4A.QY[sage]
2017/03/11(土) 20:56:54.71 ID:RjIOA7Qm0
カケル「…………」
ミラ「フンフ〜ン♪ ねぇ、私ね、新しい魔法を覚えたの」
カケル「そう……」
ミラ「カケルってあいかわらす無口よね」

余計なお世話だ。俺は、元来、人と喋るのが苦手だ。
だから、ミラに限らず、自分の両親相手でさえ、二言で済ませることが多い。
例えば「ああ」「そう」「うん」など。
……って、頷いてばっかりじゃんか、俺!

呆れ顔のミラが先を歩く後ろ姿を見つめるままに、細い路地の角をまがり進むと開けた草原が目の前に広がっていた。
一本の巨木。
大きく枝葉を広げた木が、幅の狭い道のほぼ半分を塞いでいた。その手前には、木の根元に寄り添うように、小さな石像がひっそりと構えている。

ミラ「ここまで来ればいいかな……じゃあ、カケルはそこで座って見てて」

ちょこん、と座り、はやく終わってくれと見上がる格好の俺に、ミラは得意気に鼻息をフンスと気合いをいれる仕草をだす。
ぼとなくして、ゆっくりと、ミラは瞼を閉じた。

ミラ「マナよ……火の精霊よ………」

恐らく、精神統一に入ったのだろう。
魔法を使うには、内にある体内の気と自然界にいる精霊とのエネルギーを杖というバイパスで繋ぎ練り上げなければならない。
魔法を使える=それができる人というわけ。

俺なんか普通の人間はできる気さえしない。
10000人に1人ができたらいいぐらいの話で希少価値はある。

ミラは魔法の面でかなりの才能があるらしく、王国からミラの為だけに視察団が来たぐらいだった。

信じられるか? 王国からだぞ。近いわけでもないこんなクソ田舎に。

ミラ「……風の音……火の音……」

火の粉がミラのまわりにポツポツと集まりだした。


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