勇者「幼馴染がすごくウザい件」
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31: ◆y7//w4A.QY[sage]
2017/03/16(木) 16:29:29.09 ID:KWdk4OjR0
カケル「(奥義を出す時が、来たようだな……)」

そう、我が一撃必殺にして、ただ両手でハエを拍手で挟み潰す。その名も血塗られたブラッディフィンガー(ハエの血)
右から左に動いてるハエの気配を感じる。
く、くくく。余命はあと数秒だ。貴様の死因は、俺を不快にさせた。運が悪かったな……。

カケル「(そこだぁっ!)」

ぱぁんっ!

大きな音が響き、周囲の音と世界が戻ってきた。

ジョル「刺客か⁉︎」
フラン「ナイス勇者さま! ミラ! 投げられた方角はわかった! 向こうの角2つめ!」
ミラ「はい! ……風の音……火の音……」
ベニ「姫様、こっちへ」

なんで、俺の両手の間にナイフが挟まっているんだ。
慌てて手を離すと、カラン、と。石畳みの上で金属音が鳴いた。なにがなにやら分からないままに悩んでいると、地面にある小石が小刻みに揺れているのに気がつく。

カケル「(な、なんだぁ?)」

――地震? ではない。カタカタと小石が宙に浮きだしている。異様な気配を感じ、咄嗟に地面に耳を当て澄ますと、地鳴りのような音がする。これは、なんかやばい感じがする。
悪い予感ばかりどうしていつも当たるのだろう。けっこうな確率で外さない。

ジョル「ワシにまかせておけ! 国賓に刃を向けるとは許せん! 土魔法の威力、しかと見るがいい――!」


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