【たまに安価】「二人旅を楽しむよ」 「……ん」
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2:名無しNIPPER[saga]
2017/05/02(火) 20:30:22.41 ID:Ow7DHYtIo
「いててて……」
御者は投げ出されたがすぐに体を起こし荷台へと歩く
御者は商人なのだろう、恰幅がよく立派なヒゲを蓄えている
服装も舐められないようにするためだろうか、なかなか良い仕立てのものを着て外套を羽織っているが土で既にどろんこだ
荷台の荷物に向かって、商人は声をかける
「さっさとしろ奴隷! 魔物と戦え!!」
その一言を皮切りに、やせ細った男女数人が出てくる
皆とても魔物と戦えるような体ではなく、そして武具はなにも持っていなかった
その目には涙が浮かんでいる
奴隷達は分かっているのだ
自分が魔物に食われている間に商人を逃がせという命令なのだと
自分たちが死ぬことが仕事なのだと
茂みから現れたのは大型の猫のような魔物
双頭のライオンのような姿で、ゆうに体調は3mは超えていた
『よくも我の子供を…… よくも…… よくもぉー!!』
『絶対に許さないぞニンゲンッ!!』
その魔物は奴隷達を嬲っていく
前足を振るえば男の体が真っ二つになり、別の女の頭に噛み付けば頭蓋骨を砕く音がする
奴隷は皆震えながらも、返り血で真っ赤になった魔物へと向かっていった
訳が分からない
なぜ死ぬとわかっていて魔物に向かっていくのか
あんな男のいうことを律儀に聞いているのか
奴隷の考えることは俺にはわからなかった
そして魔物が奴隷の最後の1人を尻尾で払った
棍棒のように太い尻尾に打たれ、奴隷の女の子は5mほども吹き飛ばされ動かなくなる
魔物はそのまま駆け、そして商人の男に追いついた
「や、やめろ! 助けてくれぇ!!」
『ニンゲン!! お前だけは許さん!!』
「か、金をやる! だから助けてくれぇぇぇ!!」
「ガルルルルアアア!!!」
「ああああああああああああ!!!」
商人は魔物の前足に潰される
万力のように徐々に力を入れられ、肋骨がボキボキと音を立てて割られていく
そしてついに、ぐちゃりと音を立てて商人は潰された
『くっ…… うぅっ……』
『どうして……どうして我が子たちは殺されなければならなかったのだ……』
「…………」
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