21: ◆giEdoEKBb.[saga]
2017/05/05(金) 20:27:22.89 ID:KlXaXaiIO
京太郎「ここ、お前の家かー結構デカいのね、親父さんと二人暮らしだったっけ?」
咲「うん……まぁ」
京太郎(咲が顔を曇らせる話題の一つは家族の話だった。インハイの後も、俺達の誰も咲とそのお姉さんがどうなったのか、聞くことはできなかったし、誰も話題には出さなかった)
京太郎「荷物ここまででいいか?」
咲「京ちゃん、今日は晩御飯は?お家で用意しているの?」
京太郎「作ってって頼まなきゃ作ってくれないぜ、ウチの親。いつも面倒だから遊びに行った時は自分で作ってるわ」
咲「ならさ、晩御飯ウチで食べてかない?」
京太郎「え?流石に親父さんに悪いぜ……それに、気まずいし」ゴニョゴニョ
咲「お父さんなら気にしなくていいよ。いないから」
京太郎「そうか、なら……」
京太郎(お邪魔します、といいかけて、俺はふとした考えが頭を過ぎった)
咲「運んでくれたお礼。腕によりをかけて作るよ―!」
京太郎(その時、咲の顔には少しの戸惑いの色もなく、変なことを考えてしまったのは俺だけだったみたいで)
京太郎(我ながら恥ずかしくなって)
京太郎「じゃ、お言葉に甘えて、ごちそうになろうかな」
京太郎(そう言って咲の家の玄関を跨いだ)
京太郎(まるで友達気分だったんだ)
京太郎(俺と咲は、もう友達ではないのに)
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