【オリジナル】「治療完了、目をさますよ」2【長編小説】
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213:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/25(木) 18:37:43.73 ID:vhS4jR9Y0


最終話 目をさますよ



頭部が滅茶苦茶になった理緒の体を抱いて、汀は半狂乱になって泣き喚いた。
一秒経ち、二秒経ち。
理緒の体が、まるで蜃気楼のようにフッ、と消えた。
突然重さがまるでなくなり、血も、飛び散った頭部の欠片も綺麗に消滅する。
汀は、しばらく理緒の体を抱いた姿勢のまま虚脱していた。
ポタリポタリと彼女の目から、次々に涙が流れ落ちていく。
目を見開き、口を半開きにして汀は震えていた。
口の血を拭い、一貴が立ち上がる。
そして、よろめきながら足を進めて近づいてきた。
ソフィーが我に返り、慌てて一貴に向かって腰を落とす。
しかし彼は手でそれを静止すると、髑髏のマスクを脱いで脇に捨て、ソフィーの脇を通過した。
そして理緒と同様に陽炎のように揺らいで消えた岬の亡骸があった場所で立ち止まる。
彼は、暗い表情で消え去った岬のいた場所に手を伸ばそうとして……そして途中でとめた。
そこを通過し、硬直して停止している汀の脇にしゃがみ込む。

「なぎさちゃん、時間がないよ……アルバート・ゴダックの精神体に逃げられる。行かなきゃ」


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